希望する条件にあう物件が見つかったら、担当者に物件を直接見たいことを伝え、実際に物件を見てみましょう。
物件の内見(内覧)の目的
現地に行って物件を直接見ることを、内見(ないけん)、または内覧(ないらん)と言います。
厳密には「賃貸物件を現地で確認することを内見、新築物件で完成後に状況を確認することを内覧」というらしいです。(ニフティ不動産)
ですので、以降は呼び方は内見で統一していきます。
内見の目的は、実際に物件を見て現状を確認することです。
また、実際に自分の目で見ることで、物件資料に記載されていない情報を知ることができます。
物件資料には小さく「図面と現況が異なる場合は現況を優先します」と書いてあります。
物件資料が間違っている可能性もありますので、資料と照らし合わせて間違いがないかどうか、大切な設備や条件がちゃんと整っているかを確認します。
物件の内見に行く前に
事前に準備をしておくと良いことがいくつかあります。
- 家具家電のサイズを測っておく
- 新居に持っていく予定の大型の家具家電のサイズを予め測っておきます。
自宅で一番大きな家具家電のサイズを測り、それを建物入り口から室内の設置場所まで(エレベータに入るか、階段を登れるか、角を曲がれるか、ドアから入るかなど)問題なく運べるかを現地で調べられるように準備しておきます。 - 冷蔵庫:サイズのほか、扉の向き(右開き、左開き、180度開くか、壁と隙間なく置いても扉は開けられるかなど)も確認しておきます。冷蔵庫を置くことができても、扉を開くことができない(遊びがなくて開けない)こともありますので、開いた状態でのチェックも忘れずに。
- 洗濯機:洗濯パンがある物件なら、その中に洗濯機を入れることになりますので、サイズは必ず測っていきましょう。
ドラム式洗濯機は大きめですので特に注意してください。古い物件だと、洗濯機置場に置けない場合もありますし、最悪、洗濯機が大きすぎてドアから入れられない場合もあります。ドラム式洗濯機をサイズを調べないまま購入し、玄関ドアから入れられることができず、購入してすぐ売らざるを得なくなったという話も聞いたことがあります。 - 物件資料を見て、家具や家電の配置を考えておく
- 冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機などは配線などの関係で置き場所がある程度限られます。物件資料の間取図を見て、配置を考えておきましょう。
可能なら、間取図を拡大コピーして家具家電の配置計画を記入しておくと良いです。 - コンセントはどのくらい必要か調べておく
- 古い物件は特に、コンセントが少ない傾向があります。コンセントが極端に少ない物件だと、タコ足配線になったり、部屋が延長コードだらけになったりします。コンセントがいくつ必要かを把握しておきましょう。
物件の内見に持っていくと良いもの
- 物件資料(間取図にいろいろ書き込めるよう、間取り図部分だけ別に拡大コピーをして用意しておくと便利)
- メジャー
- 方位磁石
- デジカメ、スマホなど撮影できるもの
- 筆記用具、メモ用紙
- スリッパ
物件の内見時にチェックすること
実際に内見をしているときにチェックする内容です。
- 建物の雰囲気を実際に感じる
- 実際に物件に入ってみて感じた雰囲気は結構大切です。
これからこの部屋に住むのですから、事故物件でなくても「この部屋にいると嫌な気持ちになる」などとネガティブな感想を持ってしまったら、検討し直すことも考えたほうがいいかもしれません。 - 傷や汚れがあるか確認する
- 物件に傷や汚れを見つけたのなら、入居までに直してもらえるのか確認しましょう。内容によっては直してもらえずそのまま入居となりますので、その時は入居前からの傷であることの証拠に写真や動画を撮っておくと安心です。
- 物件資料と現況が合っているか確認する
- 物件資料には小さく「図面と現況が異なる場合は現況を優先します」と書いてあります。間取りが実際と同じか確認しましょう。
あわせて、設備なども物件資料の内容と合っているか確認しましょう。不明な点があれば、担当にどんどん質問をしましょう。 - 家具・家電の置き場所を確認する
- 冷蔵庫:事前に考えていた場所に問題なくおけるか、冷蔵庫の扉を開けるとき壁などがじゃまにならずスムーズに出し入れができるかも確認します。
- エアコン:エアコンの穴はあるか。ない場合は設置可能かを担当者に確認します(確認した内容はメモや録音などをして証拠としてとっておく)
- 洗濯機:洗濯機置場に問題なく置けるか、洗濯パンがあるならその中に洗濯機は入るか。ドラム式の場合は特に念入りに確認してください。
- それ以外の室内の確認
- コンセントの位置を確認し、間取り図に記入していきます。後々、引っ越しの際に役立ちます。
- 水が出るのなら、実際に水を出してみて水圧が弱すぎないか確認をします。弱すぎる水圧は不便です。
- 窓からの景色を確認します。窓を開けた先に大きな建物があれば南向きでも光は入りにくいですし、隣の建物から室内が丸見えだとセキュリティ的に問題があります。
- 窓からの日当たりの確認をします。日当たりが悪いと日中でも電気をつけなければならず電気代が嵩みます。方位が資料と合っているか方位磁石で確認するほか、実際に窓から外を見て太陽の位置を確認しましょう。
- 建物の確認
- 共用の通路や階段などの共用部分が汚れていたりゴミが散乱していれば、物件の管理が行き届いていない可能性が高いです。
- 駐車場を借りるなら駐車場を確認しましょう。部屋から遠くないか、車の停めやすさはどうか、大型の車を持っている場合は駐車スペースにきちんと収まるか、駐車後の乗降のしやすさも確認しましょう。
- 自転車を利用するなら自転車置場も見ておきましょう。特定の自転車置き場がないのなら、普段はどこに置けばいいのか確認しておきましょう。
- それ以外の確認事項
- ゴミ置き場の確認。「ゴミ置き場が汚いところは治安が悪い」とよく言われますが、あながち間違っていないと思います。その建物専用のゴミ置き場が乱れている場合は、入居者の質が悪かったり管理が行き届いていない可能性があります。
- 余裕があれば、利用するバス停や駅までの道もチェックしておきましょう。
- この物件に決めた場合の準備をしておく
- 内見後は引越し日まで部屋に入れない可能性もありますので、内見のときに物件の寸法も測っておくと引っ越し準備に役立ちます。
- ドアなど入り口のサイズを測ります。ドラム式洗濯機など大きめの家具家電がある場合は重点的に。引っ越しのとき、車から降ろして部屋まで運ぶことを想定して、通る道すべてのサイズ(共用部分も)を測っておきましょう。
- 物件の写真を撮っておきましょう。洗濯機の防水パンや蛇口、テレビのアンテナ端子など細かいところは写真で記録しておくと便利です。
引っ越しのときはバタバタしがちです。退去時に備えて記録を残そうと思っていても、写真を撮る前にうっかり冷蔵庫を置いてしまったりなどはよくあるので、内見のときにある程度撮っておいたほうが安心です。 - カーテンサイズを測っておく。
窓の大きさを測っておくと、カーテンを引越し前に用意できるのでオススメです。カーテンレールの本数(カーテンを掛けられる枚数)も忘れず確認しておきましょう。
見落としがちですが意外と重要です。ただでさえバタバタしている引っ越しの最中に、カーテンサーズを測って、慣れない街でホームセンターを探してカーテンを買って…は効率が悪いですので、あらかじめ、ネットや近所のホームセンターなどでゆっくりカーテンを選んで買っておいたほうが良いですよ。
担当者に確認すること
- 前入居者の入居期間
- 以前にこの部屋に入居していた人はどのくらいの期間入居していたかを確認しておきましょう。前入居者の入居期間が長いほど物件や環境に問題は少ない傾向があります。逆に、特別な理由もなく短期間で入居者が入れ替わる場合はなにかしらの問題がある可能性もあります。
- 他の入居者の傾向
- アパートやマンションの場合、個人情報などの問題がない範囲で他の入居者について聞いておくとよいです。学生が多い、夜間働いている人が多いなど生活習慣が違うと生活音などの問題が起こりやすくなります。