敷金を預けている場合、退去時に敷金の精算があります。
入居時に貸主に預けた敷金から原状回復費用や未払い賃料などを差し引いて借主に返還されるものです。

 

 

敷金とは?

そもそも敷金とは何でしょう。
世界大百科事典には次のように説明されています。

不動産の賃貸借契約を締結する際に,賃借人から賃貸人に授受される金員で,賃借人の賃料支払債務を担保する意味をもつ。額は賃料の2ヵ月分とか6ヵ月分というかたちが多い。古くから行われているもので民法にも規定がある(316条,619条2項)。

賃貸借契約終了時に,賃料債務の延滞未払分がなければ全額が返還され,未払分があれば,それに充当し,その残額が返還される。未払賃料に充当するための預り金であるが,賃貸人は,敷金を消費することができ,計算上返還分があれば,自己の金員から返還する。

賃料の未払いなどの債務の担保として貸主に預ける金銭が敷金になります。契約解除の際に、損害があればその分を差し引き借主に返還されます。

原状回復とは

原状回復とは、目的物を契約前の状態に戻すことです。

賃借人は、契約終了時に目的物を原状回復して返還すべき義務を負うと民法で定められており、これは賃貸物件にもあてはまります。

とはいえ、建物はどんなに大切に住んでも時間と共に劣化していきます。
そこで、借主が通常の方法で使用していた範囲の劣化は自然損耗とし、自然損耗以上の損耗があった場合にその部分を借主が修復するという方法が賃貸物件ではよくとられています。
ただ、その自然損耗の解釈が各々違うため、それがトラブルの原因となったりしています。

原状回復には借主が追加した設備も該当します。
ですから、借主が自己負担でエアコンを設置した場合、そのエアコンは取り外して(原状に回復して)引き渡さなければいけません。貸主に対し、自己負担で取り付けたエアコンを買い取って欲しいなどの要求はできない場合が多いです。

国交省のガイドライン

退去時の原状回復については明確な定めがないため揉める原因となっており、国交省で「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作成しています。



ポイントをまとめると

原状回復は入居時の問題
原状回復の問題は、賃貸借契約の「出口」すなわち退去時の問題と捉えられがちですが、これを「入口」すなわち入居時の問題と捉え、入退去時における損耗等の有無など物件の状況をよく確認しておくことや、契約締結時において、原状回復などの契約条件を当事者双方がよく確認し、納得したうえで契約を締結するなどの対策を的確にとることが、トラブルを未然に防止するためには有効であると考えられます。
原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではない
原状回復とは「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。
そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。

原状回復と敷金精算

退去時の原状回復費用は、通常、預けている敷金から相殺して行われれます。

敷金の精算方法はさまざまです。
賃貸借契約書に詳しく書いてありますのでそちらで確認してください。