賃貸物件を探すうえで重要なのが設備。
部屋探しをしている時はそのいろんな設備に心躍るわけですが、いろんなメリットデメリットがあります。

一般的なメリットデメリットは専門サイトにまかせて、ここは私の独断と偏見でメリットデメリットをまとめていきたいと思います。設備については設備が壊れたときの費用負担もあわせてご覧ください。
項目は五十音順に並んでいます。

条件のメリットデメリットもどうぞ。

設備

IH クッキングヒーター
ガスコンロや電気コンロに変わって普及してきました。
メリットは火を使わないので夏場でも部屋が暑くならないこと、掃除が簡単などが挙げられます。
デメリットは消費電力が高いこと。電気代が高くなったりブレーカーが落ちやすくなる場合がありますので、物件のアンペア数のチェックを忘れずに。


ガスコンロ物件に、ガスコンロの代わりにIHクッキングヒーターの設置を検討している場合

  • 設置場所周辺に電源はあるか(できれば200V以上)
  • 冷蔵庫、炊飯器、電子レンジなど他の電化製品の電源は十分にとれるか

を確認してください。


ガスコンロ物件はIHクッキングヒーターの設置を想定していませんので、設置するためには電気工事などが必要になる可能性があります(全関東電気工事協会のサイト参照)。
設置を検討している場合は、管理会社に相談したほうがいいと思います。

IHクッキングヒーターは100Vのタイプもありますが火力が弱いようなので、よく料理をする方は注意してください。

エアコン
最近はすっかり必須設備になりました。

真冬はエアコンだけでは寒いため石油ストーブや石油ファンヒーターを併用する人も多いと思いますが、物件によっては石油ストーブ・石油ファンヒーターの使用が禁止されている場合もありますので注意してください。

エレベータ
一般的にエレベータ付き物件は管理費が高い傾向があります。物件によっては引越しの時、エレベータ使用料をとられる場合もあります。

内見の際にはエレベータも確認するようにしましょう。
古い物件だと「乗っている途中で止まるんじゃないか」と不安になるようなエレベーターもたまにあります。

追い炊き機能
お風呂の追い焚き機能です。
ファミリーでお住まいなら必須だと思います。

単身者の場合は湯船に入らずシャワーで済ます人も多く、「一人暮らしを始めた頃はちゃんと湯船に浸かっていたけど、だんだん面倒になって…」というのもよく聞く話です。

「毎日シャワーのみで十分」「毎日湯船に浸かる」「冬期間のみ湯船に浸かる」などなどお風呂に関しては好みの差が大きくでやすいので自分がどうしたいかをよく考えて決めてください。

家具家電付き
最近増えてきた家具家電付き物件です。家具家電付き物件は通常の物件より家賃が高めとなります。

テレビやテーブルなど家具家電があらかじめ付いているので(付いている家具家電は物件によって違います)、家具家電を買いそろえる必要がありません。また、退去するときも大きな家具家電を運び出す手間や処分費用がかからず、引越しも安く簡単に済みます
大学の間だけなど、一人暮らしが短期間になることが決定している方には検討をしても良いと思います

冷蔵庫が小さすぎるなど付いている家具家電に不満が出てきても、設備品のため買い換えることが思うようにできません。また、家具家電がついているぶん家賃が高めに設定されているので、長期で住むと割高になります。


気をつけるのは、家具家電が壊れたときの対処方法

修理費用はどうなるのか、交換はしてくれるのかを確認するようにしてください。契約時と退去時に特別な費用がかかるかどうかも忘れずにチェック。

一般的には、契約書に「家具家電は設備」と記載されているの場合は、修理費用も交換も貸主の負担になります。
一方「無償貸与」「貸与」「設備外」などと記載されている場合は、修理費用は借主負担になり、貸主は壊れた家具家電の撤去のみを行い、新しい家具家電の補充は行いません。
(詳しくは設備が壊れたときの費用負担

付いてくる家具家電が新品ではなかったり、聞いたこともないメーカーだったりする可能性もありますので、気になる方はそちらも確認をしてください。

家具家電については、法律等で定められているわけではないので会社によって扱いが大きく異なることがあります。修理費用などの重要な事柄は契約書を読むだけでなく直接担当者に質問をして内容を確認するようにしてください。

室内洗濯機置き場
洗濯機置き場は見落としがちですが重要です。
洗濯機置場とは、洗濯機用の排水口と蛇口、それと防水パン(無い場合もあります)が設置されている場所です。防水パンがある場合はその中に洗濯機を置くようになります。

室内にある場合がほとんどですが、たまにベランダや通路など外にある場合もありますので必ず場所を確認するようにしましょう。

室内洗濯機置場のイメージ

室外洗濯機置場のイメージ

洗濯機が室外だと雨の日や雪の日など思うように洗濯ができず不便な上、洗濯機も風雨に晒され、傷みやすくなります。また、洗濯機置場が共通の通路や外に面しているとゴミを捨てられたり外部からいたずらされることもあったりします。
そんなデメリットのため室外洗濯機置き場の物件はあまり人気がなく、家賃が安めに設定されていることがあります。

室内か室外か以前に洗濯機置き場が無い物件もあります。
その場合はコインランドリーを利用するか、洗濯のたびにいちいちお風呂や台所の蛇口とホース等を繋いで給水し、また排水口もありませんので洗濯機の排水ホースをお風呂場などに延ばして排水を捨てるようになります(物件によっては洗濯機を部屋に置くこと自体禁止してこともあります)。

古い物件の場合、洗濯機置き場が縦型洗濯機サイズなことが多く、ドラム式洗濯機では入らない可能性があります。
現在ドラム式洗濯機を使用している方は特に、自分の洗濯機サイズを測ってちゃんと洗濯機が置けるか確認するようにしましょう。

収納
収納は必須です。
たまに、収納が一切無く、代わりに部屋が広めな物件がありますが、収納はできるだけ付いている物件のほうが良いと思います。

「収納がないけど部屋が広めだから収納を別に置けばいい」と考えがちですが、タンスなど収納は意外に場所をとりますよ。

宅配ボックス
宅配業者が、荷物の受取人が留守の場合に配達物を入れておく設備です。
不在でも荷物を受け取ることができるので日中荷物を受け取ることが難しい人にはとくに便利だと思います。

荷物を直接手渡ししないので、宅配業者との間で荷物を入れた入ってないなどのトラブルが起こることもあり、宅配業者によっては余計なトラブルを避けるため、あえて宅配ボックスには入れない場合もあるようです。

宅配ボックスはアパートや戸建てには設置されていることが少ないですが、代用品として、折りたたみ式宅配ボックスを利用するのも良い手かもしれません。

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駐車場
駐車場は意外と頭の痛い問題で、気に入った物件があっても駐車場がないため諦めることもよくあります。
しかもファミリーで駐車場が二台必要となると物件自体が極端に少なくなります。

頻繁に乗らないならレンタカーやカーシェアリングも視野にいれてはどうでしょう。

都市ガス・プロパンガス
都市ガスの方がガス料金が安いため、部屋探しでも都市ガスを条件に探している人も多いと思います。
プロパンガス料金は地域やプロパンガス会社によっても違ってくる場合もありますので、引っ越し先のガス料金を比較してから検討するのもよいかもしれません。

また、東日本大震災のときはプロパンガスは早いところだと地震当日から利用できましたが、都市ガスは復旧に一ヶ月近くかかったそうです。

トランクルーム
トランクルームとは一般的には部屋の外に設置される専用の収納スペースのことをいいます。マンションでよく見かける設備です。物置みたいなものです。

設置場所は玄関ドアの近くだったり、地下などにまとめて設置されていたりと建物によって違います。広さもバラバラですので、トランクルーム付き物件を内覧するときはトランクルームも自分の目で確認するようにしましょう。
私が見たケースだと、湿気がすごく、入れておくとカビが生えるトランクルームもありました。

トランクルームにはタイヤなど大きめのものを入れる場合が多いので、部屋からトランクルームまでの荷物の移動もチェックすることを忘れずに。

トランクルームがついている物件は数が多くありません。トランクルームにこだわり無理にトランクルーム付き物件を探すより、賃貸のトランクルームや貸倉庫を使う方が簡単だと思います。

フローリング
木製の床です。板間みたいなものです。
昨今の主流で、畳の部屋をわざわざフローリングにリフォームする物件も増えています。
メリットは、畳やカーペットの部屋と比べオシャレに見える、たぶんこれが人気の原因だと思います。
その他のメリットはダニがつきにくい、掃除がしやすいなどでしょうか。

デメリットは冬期間は床が冷たい。床が堅いので寝ころぶとちょっと痛い。
そして一番重要なデメリットが騒音問題になりやすいこと。

フローリングはカーペットや畳と比べて音が響きやすいのです。
質の悪いフローリングだと、室内を普通に歩く音すら苦情の原因になります。
フローリング関連の騒音は階上の住人の生活音に悩むものと思いがちですが、下の階の音も意外と上に響いてきますので、最上階でも注意が必要です。

騒音が気になる場合は防音マット防音シートなど使用するとよいと思います。
一般的にフローリングよりは畳の方が防音に優れていますので、音が気になる方は畳の物件を検討した方が幸せになれるかもしれません。

フローリングに似たものでクッションフロア(CF)というものがあります。
これはビニール系の素材で作られた床材です。木製のプリントをし、床に敷き詰めることでフローリングっぽくなりますが、若干安っぽく見えます。
木と違い弾力性があるので、上を歩けば違いがわかると思います。また、重い家具などを置くとへこむことがあります。

ベランダ・バルコニー
おおざっぱに言って、屋根があるものをベランダ、ないものをバルコニーというらしいです。
厳密には違いがいろいろあるみたいですが、賃貸物件の資料を見ると混同されていることが多い気がします。

ベランダ・バルコニーを洗濯物を干すスペースとして使う場合は屋根は必須。必ず確認するようにしましょう。
屋根が無いと、小雨でも洗濯物をいちいちとりこまないといけないので地味に面倒です。

メゾネット
二階以上を一つの住居として構成するアパートやマンションの形式をメゾネットといいます。二階建ての戸建のように使え、一階と二階をつなぐ階段が室内にあります。

メゾネットのイメージ

ロフトと違いこちらはちゃんとした二階建てです。メリットは上下の騒音があまり気にならないことでしょうか。ただし、隣室からの騒音は普通のアパート・マンションと変わらないことが多いので注意してください。
メゾネットは構造上吹き抜けとなっていることが多いため、冷暖房がききにくく光熱費が高く付く可能性もあります。

ユニットバス
バストイレが一緒のものを「ユニットバス」と思っている人が多いですが、正しくは工場で浴室や天井、床などをあらかじめ作っておき、現場ではそれを組み立てるだけ、という形式のものをユニットバスといいます。ですから、バスとトイレが別でもこのような形式で作られた物はユニットバスといいます。
いわゆるバス、トイレ、洗面台が一緒になったタイプのユニットバスは「3点ユニット」と呼ばれます。
ちなみにバストイレ別はセパレートと呼ばれています。この呼び方はあまり普及してませんが。

3点ユニットは今ではすっかり不人気となってしまいました。
不人気の理由は、トイレを見ながらお風呂に入るということがイヤなどという心理的な理由が多いと思いますが、実質的なデメリットとしては、お風呂にお湯を溜めると体を洗う場所がない、トイレ利用直後にお風呂に入るとにおいが気になる、トイレットペーパーが湿気るなどがあげられます。

アンケートによるとバストイレ別は絶対必要な設備の上位に入るそうで、そのため、不人気な3点ユニット物件はバストイレ別物件と比べ家賃が安めに設定されています。
3点ユニットならワンランク上の物件に住める可能性もあります。

ロフト
ロフトとはもともと屋根裏部屋の意味で、ハシゴなどを利用して使う中二階のような小さなスペースのことです。独立したスペースになっていますので、手軽なベッドスペースや、大きめの収納スペースとして利用するケースが多いのではないかと思います。
天井が高いため部屋が広くみえますが、暖房効率は悪いです。

ロフト部分は天井に近いところにあるため、夏は暑く冬は暖かいです。
ロフト付き物件に住んでいたことがありますが、真夏や真冬はロフトのハシゴを一段登るたびに温度が上がっていくのがわかります。夏場は暑くて眠れませんが、冬は暖かくて快適です。

収納スペースとして活用する場合、荷物の出し入れが不便です。こまめに使う物の収納には向かないでしょう。

また、ロフト付き物件は天井が高いため、蛍光灯など灯りの交換には苦労します。大きめの脚立がないとムリかもしれません。
基本的に、電球は入居者負担で入居者自身が交換となりますので、「手が届かないから」と管理会社に電球交換を頼んでも断られるケースもあります(過去に私自身が断られたことがあります)。管理会社で交換をしてくれるか事前に確認しておくと良いと思います。
ちなみに断られた電球交換ですが、管理会社にお願いしてなんとか交換してもらいました。もちろん有料です。

和室
最近はフローリング人気に押され、畳の部屋はすっかり影を潜めてしまいました。不人気なため家賃が安めに設定されています。

人気は下火ですが、畳にはたくさんのメリットがあります。
例えば、畳はクッション性に優れているので、フローリングやカーペットの部屋と比べ、防音・吸音に優れています(念のために言っておきますが、畳でも騒音問題はおきることはあります)。
小さいお子さんがいる家では、クッション性のある畳の方が安心して子供を遊ばせることができます。また、フローリングなら傷をつけられたら一大事ですが、畳なら最悪でも交換すれば大丈夫です。

デメリットは、日焼けをするので場所によって色の違ってくる。重い家具などを置くとへこむ、など。
また、退去時に畳の表替えなどの費用を請求され、フローリングと比べ退去時費用がかかる可能性があります(退去時の畳の交換については契約書等によります)。

後は、古い物件が大多数なこと。最近はフローリング人気のため、新築物件のほとんどはフローリングです。また畳の部屋をフローリングにリフォームする物件も増え、畳の物件自体がかなり減ってきています。

畳の上にウッドカーペットを敷いてフローリング調にする方法もありますが、カビやダニが発生しやすいので注意してください。